補聴器を使用していて何だか聞こえづらい、聞こえているつもりだけど疲れやすいかな?と思ったら、そんな時には補聴器店で点検してもらいましょう。
今回、私自身の疲労を感じてから補聴器の不調発覚、修理に出して手元に帰ってくるまでの実体験をご紹介します。
この体験記を通じて、あなたの補聴器生活に少しでも不安を感じたとき、不具合があってもなくても気軽に点検や調整の相談をしてみようと思えるきっかけとなれば幸いです。
- 不調ってどんな状態?
- どうやって点検するの?
- 不調が発覚したら?
- 不調器を預けている間は?
- 代替器や修理の費用は?
- 修理に何日かかるの?
- 最後に…些細なことでも相談してみよう!
私は両耳に補聴器を装用している高度感音性難聴者です。使っている補聴器についてはこちらの記事で詳しく紹介しています。
1.不調を感じて
私は会議や打ち合わせの機会が多かったりすると聞こえに集中するあまり、疲労から頭痛を起こしやすいのですが今回は普段よりも辛く感じていました。
辛さを緩和するため病院で受診するその前に、聞こえに関することなので一度補聴器を点検してみようと考えました。
補聴器の点検については普段から定期的に2〜3ヶ月に一度、補聴器を購入した認定補聴器専門店にてクリーニングを兼ねた点検を無償対応していただいています。
お店で定期点検をお願いするのは普段通りのことなので特別な依頼もせずいつも通りにお店に伺いました。
2.定期点検の結果
この写真は左耳側の補聴器の周波数特性点検の結果。ひずみが大きく検出されました。
縦に大きく伸びている棒グラフは本来ほとんど伸びず許容値は5%以内であるところ最大で9%を超えていました。
ひずみは音割れになり、これが知らず聞こえの負担になっていたようです。
今回の症状ではその場での処置ができず、メーカーによる工場修理対象とのことでしたが不調が判明したことで逆にスッキリ。まだ長く使い続けるつもりなので修理をお願いすることにします。
ちなみに聴力測定の結果は今までと変わらずでひと安心。
ここで修理しない選択肢の判断基準をひとつ。
補聴器の修理費用は数万円かかる場合もありえます。直近で補聴器を更新するつもりがあって現状で特別困った状況でなければ修理を見送ることも選択肢に入ります。
とはいえ見積もりをもらってから中止することもできてキャンセル料もありません。修理に消極的でも状態を把握するために預けてもよいでしょう。
3.代替器の準備
工場修理ともなれば使用している補聴器を預けることになりますので代替器が必要ですね。
補聴器は人それぞれに調整されたデータにより個々に合わせています。
使用中の補聴器調整データはお店側で把握できており、同じ型式の代替器へデータ転送するだけ同じ環境にすることができます。
代替器が必要とわかり調整済み品が手渡されるまでわずか5分程。びっくり。長々と聴力測定に合わせてチューニングする手間なくサッと代替器を用意していただきました。
もちろん違和感があれば都度、調整していきましょう。今回、結果的には一度も追加調整の必要なく修理完了までを過ごせました。
あ、代替器の貸し出しは無償ですよ。
4.代替器生活
不調器を預けてからしばらく左耳は代替機、右耳は自前補聴器の生活。
同じ型式、同じ調整なだけあって、厳密には個体差などもあるのでしょうけども何の違和感もありませんでした。
状況的には代替器を装着した時点で良好な両耳補聴器体制に変わったわけで。勝手が違うこともなく何のストレスもありません。
ふと外した際に自前の補聴器と色が異なることや本体に貼られたデモ機の注釈を見て「あ、借り物だった」と改めて取扱いに気を引き締めたくらいでしょうか。
5.見積もり回答
不調器を預けてから5日後、見積もり回答の連絡をもらいました。
なお、連絡手段は事前にお店と相談しておきましょう。メール・電話・FAXなど。メールの場合は迷惑メールフォルダに分類されたりしないようにご注意。
見積もり内容としてはレシーバー不良などで修理費用は1万円とのことでした。
安くはないけれど過去使用していた補聴器でも似たような修理歴があり想定の範囲内。今回電話で連絡を受けましたので口頭で発注です。
6.修理完了
修理が完了しましたよとお店から連絡。工場修理は発注から6日で完了し補聴器店へ納品されたのがその2日後。
修理発注してから8日後に補聴器店へ修理品が届きました。
電話をもらった当日、予定が空いていたので受け取りのためのお店訪問予約も完了。
7.修理品受け取り
連絡当日に受け取れたので、預けてから引き取りまでの日数は13日間でした。
お疲れ様でした代替器。そしてやはり受け取った後も普段通りの聞こえ方で違和感なし。
いや、ひずみが解消されているのですが、そもそもひずみ自体には私気づいていませんでしたからね。
修理明細書にはレシーバー不良による交換のほか、バッテリーコンタクト(接点)不良によるユニット交換と記載されオーバーホールの合計が1万円となっています。
店員さんにお話を伺ったところ、汗や湿気による汚れ詰まりが要因、とのことでした。
※あんしん修理保証:購入から2〜3年以内なら修理保証で無償、4年以内ならあんしん修理保証で最大2万円の保証(過失の程度次第)
最後に
補聴器には湿気が大敵、ということを改めて痛感する出来事でした。就寝時は常に乾燥ケースに閉まっていましたが、特に夏場の汗に対するケアとして拭き取り清掃や、まめなクリーニングが必要ですね。
今回、明確に補聴器の具合が悪いとわかったうえでの行動ではありませんでしたが結果的に不具合が見つかり解消できた事例になります。
冒頭でもお伝えした言葉になりますが、聞こえに少しでも不安を感じたとき、不具合があってもなくても気軽に補聴器店に相談をしてみてください。調整だけでも過ごしやすくなるかもしれませんよ。
この記事が少しでも参考になれば幸いです。
あなたの補聴器生活がより良いものになりますように。